購入型クラウドファンディングのメリット・デメリット
編集日: 2017/04/21
カテゴリー:クラウドファンディング
編集日: 2017/04/21
カテゴリー:クラウドファンディング
最近注目を浴び始めた購入型クラウドファンディング。
ふるさと納税といえば知ってる方も多いのではないでしょうか。
レアなリターンやサービスを得られるとして最近注目度が上がり続けています。
ですが、お金を使うときはしっかりとメリット・デメリットを知った上で使ってほしいもの。
今回は、購入型クラウドファンディングのメリットとデメリットについて説明します。
1.購入型クラウドファンディング
購入型クラウドファンディングは、ネットでレートを気にしたり、会社の評判を気にしたりする株とは違い、欲しいと思ったサービスを購入するクラウドファンディング。ネットショッピングのように、欲しいものをオンラインで購入するような感覚です。
例えば、作りたい商品があるけれど資金が足りないといった人が先行予約のような形でクラウドファンディングで資金を調達。
その商品が欲しいと思った方や応援したい方が出資し、出資した人はその商品が完成したら出資のリターンとして、物やサービスを受け取れます。
購入型クラウドファンディングでは、受け取った資金は返済されることはなく、物やサービスのリターンになります。
物・サービスのリターンがあるところが他のクラウドファンディングと大きく異なるところです。
2.購入型クラウドファンディングのメリット
http://www.axentwear.com/
素敵なアイデアがあるのに資金がないために作ることができない、といった、個人で活動し、大きな資金源がないクリエイターがよく利用するのが購入型クラウドファンディング。
これは、クリエイター、出資者双方にメリットがあります。
まず、資金調達ができることでクリエイターのプロジェクトが完成に近づくことができます。
例えば、写真のAxent Wearという猫耳ヘッドホンは2014年、カルフォニア大学の卒業生によって立ち上げられたプロジェクト。
二人は開発資金が十分になかったので、2014年にクラウドファンディングを開始。
話題性と機能性でたくさんの方の共感を得て、資金目標額を達成、2015年にリリースしました。
この時のリターンは、Axent Wearが完成したらAxent Wearが届くというもの。
クラウドファンディングの額は予定正規価格よりも安かったので、お買い得ですし、出資者の一人になることで、自分の欲しい物を手に入れることができます。
このように、購入型クラウドファンディングは、「まだ完成されていない製品の製品化のための資金として募集」する代わりに、完成した際に、「製品をリターン」としてプレゼントするところや、製作者の非売品オリジナルグッズがもらえるところもあります。
また、ふるさと納税のように、地域活性化のために地方に税を納めることで、感謝の品として地方の特産品などが送られる購入型クラウドファンディングもあります。
近頃は農園を作るために資金を募り、そこで獲れた野菜をリターンにするなど、様々なバラエティに富んでいるので、自分で面白いリターンのある購入型クラウドファンディングを探してみるのもいいかもしれません。
購入型クラウドファンディングは、出資者がやってほしいと思えるサービスに投資家となって出資し、クリエイターが完成させるのを一緒に楽しむという醍醐味もあります。
ただのお買い物ではなく、人と人とのつながりがあることもメリットです。
3.購入型クラウドファンディングのデメリット
購入型クラウドファンディングのデメリットは、数パターンあります。
まず、購入型クラウドファンディングの購入には、「All or Nothing(達成後支援)型」と「All-in(即時支援)型」2つがあります。
「All or Nothing(達成後支援)型」は、クリエイターの目標額が達成された場合のみ出資金が送金される仕組み。「All-in(即時支援)型」は、目標額に届いても届かなくても、出資金は送金されます。
「All or Nothing(達成後支援)型」は、目標金額を達成することができなかった場合、プロジェクトの完成は達成できず、欲しかったリターンやサービスも得られません。
また、「All-in(即時支援)型」で出資した場合でも、出資先が開発や、制作を完成せずに終了してしまった場合、リターンを受け取ることはできません。また、前出のとおり、購入型クラウドファンディングは資金の返済は不要なので、出資したお金も返ってきません。
先ほど例に挙げたAxent Wearも完成したから良いものの、もし資金繰りに失敗したり、何かのアクシデントで開発が中断した可能性もあります。
途中でプロジェクトが頓挫することは有り得る事態ですので、出資をしたとしてもリターンがないリスクをしっかり踏まえた上で出資しましょう。
また、日本ではまだ起こっていませんが、アメリカでは、クリエイターが目標金額に達した後、途端に連絡を絶ち、リターンが出資者の元に渡らなかったという事件も起こったそうです。
4.まとめ
欲しいもの(リターン)を見つけてポチッとな…。
購入型クラウドファンディングはさながらネットショッピングですが、立派な金融商品なので、リスクをしっかり踏まえて購入してくださいね。
きちんとリスクを知った上で投資することで、素敵なリターンを受け取れるのは、購入型クラウドファンディングも、他の投資も一緒。
しっかり金融リテラシーを学んでゆるくて楽しい投資ライフを送りましょう!